「下妻物語」


嶽本野ばら作品の映画化と言えば「世界の終わりという名の雑貨店」が先にありましてアレは映画化したら飛んでもない作品になっていたので「下妻物語」の映画化にも私は可也懐疑的でした。イロモノB級映画になっているのではないかと見に行ったら、あら吃驚。物凄く良くなっていました。
原作の笑える部分と泣ける部分を最大限に引っ張り出せていたんじゃないかと思います。小説が映画化される時どのエピソードを捨ててどのエピソードを使うかは結構重要だと思いますが、はしょったり時系列を入れ替えている部分も多々ありつつも今回は可也上手くいっていると感じました。最大公約数的な部分で良い編集だったと思います。凝縮感を映像を使って上手くスピード感に変えていたとも思いました。個人的に桃子がバイクを投げる場面なんかは入れて欲しかったのですが、それを言ったら切りがありませんし。啖呵は切ったから良いかな。後、話には上っていませんでしたがイチゴの特攻服の「ありがとう亜樹美さん」の文字の下にはしっかり苺刺繍がされていたのが嬉しかった。直ぐ画面が切れてしまったので見間違いかも知れませんが。
桃子がスクリーンのこちらに向かって解説したり、全体が比較的客観的な視点から徹底的に楽しませようとしていたのは良かったです。画面効果も面白かったし。アニメは正直要らないと思いましたが、しつこい程の○ルサーチとユニバ○サルの伏字には爆笑でした。パルコで見ていたので荒川さんによるジャスコの下りは余計に面白かったです。あの胡散臭い深夜の通販ぽいノリは好きです。笑いの部分だけではなく、桃子が車に跳ねられるシーンのスローは可也好きです。イチゴにハイキックされて地獄に連れて行かれる辺りも好きです。桃子の「あーーー!!」と言う叫び声が今も耳に残っています(笑)。
出演者に関しては、私は深田恭子が嫌いなので寧ろ土屋アンナに桃子役をやって欲しかったのですが、あの甘ったるくてちょっと足りない夢見がちな性格にはやはり深田恭子が良かったのかなと見終わってから思いました。最後に土屋アンナもロリ着ていましたが(あのエピソードが見たかったので嬉しかった)、彼女の場合顔が可愛いと言うより綺麗だからロリ着た時にバランスが取れて普通に良くなってしまうんですね。繰り返しになりますが、そう言った意味では深田恭子で正解だと思います。話の濃さに合わせてか登場人物の性格も見事に濃くなってました。性格と言うか演技。
そのわざとらしさが主人公2人だけが浮く事を防いでいたし、話や映像にとても合っていて良かったです。ロココの精神が過剰装飾の精神であるならこの映画もロココかなと思ったり思わなかったり。
そしてやっぱりロリは可愛いなあ。自分もロリで見に行った癖に(ロリ割引で千円で見られる)言うのも何ですが。そんなに映画に興味がないのですが、余裕があったらもう1度見に行きたいと思いました。